手のひらと脇の下では、エクリン腺の分布に大きな違いがあります。
手のひらには比較的多くのエクリン腺が存在し、体温調節や汗の分泌に重要な役割を果たしています。
一方で、脇の下にはエクリン腺だけでなく、アポクリン汗腺という別の種類の汗腺も多く存在します。
アポクリン汗腺は、ニオイを伴う汗を分泌するため、脇汗はエクリン汗とは異なる特性を持っています。
多くの脇用制汗剤は、このアポクリン汗腺に特化して作用します。
アポクリン汗腺が分泌するニオイの元となる成分に働きかけることで、脇の下のニオイを抑えることを目的としています。
しかし、手汗の原因となるエクリン汗腺に対してはあまり効果がないため、脇用制汗剤を手汗対策に使うのは適切ではありません。
また、脇用制汗剤にはエクリン腺には関係のない成分が含まれていることがあり、これが手のひらに使用するとかゆみや刺激を引き起こすことがあります。
そのため、手汗の対策としては、手専用の制汗剤を使用することが重要です。
手のひらにはエクリン腺が主に作用しているため、手専用の製品はエクリン汗腺に適した成分を配合しており、手汗を効果的に抑えることができます。
脇用制汗剤を手に使うのは避け、専用の手汗対策商品を選ぶことで、手のひらの不快感を軽減することができます。